2012年度成果報告
要旨
本プロジェクトの予定通り、年4回の研究会を通じて、メンバー間の研究課題の認識の共有、トランスナショナル・ジェンダー史をめぐる方法および研究動向における論点の整理、メンバー各自の研究構想について、討論を重ねました。また、8・9月には、3名のメンバーがそれぞれプロイセン文化財団州立枢密文書館、ドイツ連邦文書館、ブレーメン州立文書館、ハンブルク州立文書館で現地の史料収集を行いました。とくに、帝政期ドイツにおける越境的移動と管理システムの在り方を検討していくために、重要な警察史料やドイツ領事館史料が調査されています。
2012年度中の主な研究業績（五十音順）
浅田進史「植民地権力と越境のポリティクス――膠州湾租借地におけるドイツ統治を再考する」『境界研究』第3号、2012年、pp.117-134
鈴木楠緒子『ドイツ帝国の成立と東アジア――遅れてきたプロイセンによる「開国」』ミネルヴァ書房、2012年
松本彰『記念碑に刻まれたドイツ』東京大学出版会、2012年
同「協会運動と三重の国民概念」『西洋史論叢』第34号、2013年、pp.11-17
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